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課題テーマに挑戦「鳥海山」第24回

2017年12月03日

 課題テーマに挑戦「鳥海山」第24回

昨夜から風邪を引いたらしく、熱があり喉も痛くまた咳も出ます。昨日は、近くの「日帰り温泉」に行って来ました。もしかしたら湯冷めをしたのかも知れません。今日の夕方、地区の忘年会が入っていたのですが、役員の方に欠席の連絡をさせて頂きました。ご高齢の方もいらっしゃいますので、風邪を移したりしたら大変なご迷惑をお掛けすることになってしまいます。この時期は、意外と風邪のが多いようです。役員の方に寸志の立替をお願いしました。

私は今、ストーブの傍でパソコンに向かっています。近くに置いてあるティッシュの箱は開けたばかりですが、もう半分くらいになってしまいました。私が言える立場ではないのですが、皆さんも風邪には注意しましょう!

それでは、「鳥海山物語」を進めさせて頂きます。今回は「終章2回目」ですが、大分先が見えて来ました。予想では、「終章4回目」くらいで終わりそうです。ただ、総一郎と由美子が結ばれるのかの結論はまだ出ておりません。

 鳥海山物語

 第5章(2回目)  昭和51年6月初め

見合いに同席した信彦の叔父という人が正装をしてやって来ました。信彦側の今後の進め方の希望を伝えるためでした

「由美子さん、相手の両親は信彦を信頼していて、信彦が気に入ったのなら間違いはないとよろこんでいるよ。来月にも結納をして田んぼが一段落した10月に式を挙げたいとのことだ。ふみ子さん、どうだろう?」

「そりゃ、こういう事は先延ばしせず一気に進めた方が、私も早く肩の荷が降ろせると言うものですよ!」

母のふみ子は少し上気した顔で言いました

由美子は黙って聞いていましたが、覚悟を決めたように信彦の叔父に向かって言いました。

「私からお願いなんですが、高橋さんと一度二人だけで会わせて貰えませんか?」

この言葉に母も親戚の叔父という人も一瞬顔を紅潮させました。

「うんうん、それが良い。一度会っただけでは何も分からないだろうし。うん、それが好い!段取りは由美子さんの都合に合わせるから大丈夫!」

信彦の叔父と言う男は、この縁談もこれで上手くいくだろうと満面の笑みを湛えて言いました。

由美子は惣一郎を信じていました。何か訳があって手紙の返事をくれないのだろうと考えていました。

信彦の叔父から来週の日曜日に、やはりこの前見合いをしたレストランを指定してきました。ただ、今回は由美子の希望で食事ではなく、お茶を飲みながらの団欒という設定となりました。

その日曜日が来ました。午後2時の約束です。今度は着物ではなく由美子はブラウスにカーディガンというラフな格好で出かけました。一階の入り口から良く見えるテーブルに信彦はきちんとした身なりで座っていましたが、由美子を見つけると慌てて席を立ち、反対側の椅子を引き由美子に腰を降ろさせました。こんなところからも、信彦の優しさが感じられ、総一郎の存在がなければ由美子も好意を持ってしまうかも知れないと、一瞬思いました

信彦はまた会う機会を作ってくれた由美子にお礼を言い、両親にいかに由美子が素晴らしい人かを一生懸命に話した様子などを聞かせました。

由美子は、僅かに微笑みながらも自分の本当の気持ちを話すタイミングを図っていました。

信彦が新居の間取りの話しに入ろうとした時、由美子は口を開きました

「今回頂いたご縁は、私にはもったいない程の話しで、母も大変喜んでいます。

ですが、あのぅ・・大変申し訳ないのですが、私には将来を誓い合った人がいるのです!ですので、そのお詫びを申し上げたくて、今日お時間を頂きました。誠に申し訳ありません。」

それだけを、やっとの思いで由美子は信彦に告げました。           つづく

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