創作の小部屋 第1回「まひろちゃんのおさんぽ」
2017年11月12日
まひろちゃんのおさんぽ
今回、初めてブログカテゴリーに「創作の小部屋」を設けました。作詞は楽しくまた難しいですが、たまには短い物語や童話のようなものも書いてみたいと思っています。作詞教室とは直接関係ないように感じますが、起承転結は同じです、
今回は、以前に書いた「まひろちゃんのおさんぽ」をアップしたいと思います。
童話「まひろちゃんのおさんぽ」
お母さんが「直ぐ帰ってくるから、待っていてね。」そう言って出かけたまま、なかなか帰って来ません。まひろちゃんは、もう退屈でしかたがありません。
ピンクの可愛い靴をはき、ピンクのリボンが付いた黄色の帽子をかぶり、まひろちゃんはおさんぽに出かけることにしました。
玄関から庭に出ると、柿の木のスズメさんが言いました。「チュン チュチュン まひろちゃんどこへ行くの?」
まひろちゃんは「お散歩に行くの。」とこたえました。
「チュン チュチュン だめだよ。お母さんがしんぱいするよ。まひろちゃん!」
「スズメさん だいじょうぶだよ。すぐ帰るから!」まひろちゃんは、スタスタ歩いて行きました。
少し行くと林があって、どんぐりの木のカラスさんが言いました。
「カア~ カカァ~ まひろちゃんどこへ行くの?」
まひろちゃんは「お散歩に行くの。」とこたえました。「カア~ カカァ~ だめだよ。ひとりじゃあぶないよ。まひろちゃん!」
「カラスさん だいじょうぶだよ。遠くへは行かないから!」まひろちゃんは、スタスタ歩いて行きました。
林の先には池があって、アヒルさんが泳いでました。「ガア~ガガァ~ まひろちゃんどこへ行くの?」
まひろちゃんは「お散歩に行くの。」とこたえました。「ガア~ ガガァ~ だめだよ! まひろちゃん。もうずいぶん歩いたよ。もう帰った方がいいよ!」
「アヒルさん、だいじょうぶだよ。もう少しで帰るから!」まひろちゃんは、スタスタ歩いて行きました。
池の先には、梅の木がありました。「ホォ~ フォケ~ ホキョ~」ウグイスさんが鳴いていました。まひろちゃんはウグイスさんに言いました。
「ウグイスさん ウグイスさんは ホォ~ ホォケキョ~と鳴くんじゃないの?」ウグイスさんがこたえました。
「まひろちゃん あたしね まだうまく鳴けないの。だから今ね、練習していたの。」「ふーん、練習したらうまく鳴けるの。キレイな声が出るの?」
ウグイスさんが言いました。「ねえ まひろちゃん。まひろちゃんは 今何か練習していることないの?」
まひろちゃんは考えました。あっ ありました。「ウグイスさん あたしね。ピアノを始めたばかりでうまく弾けないの。」
「まひろちゃん じゃ競争しない?どっちがはやくうまくなるか。」「ウン いいよ。あたしいっぱい練習して、うまく弾けるようになるから!」
「じゃ やくそくだよ。こんど会うときには わたしのキレイな声をきかせてあげるから まひろちゃんもがんばってね。」
まひろちゃんは、ウグイスさんと約束して、家に帰っていきました。
お家のちかくまでくると、お母さんが走ってくるのが見えました。「まひろちゃん! どこへ行っていたの?
おかあさん、しんぱいでしんぱいで、ずっとさがしていたんだよ!」
まひろちゃんは、お母さんにごめんなさいと言ってから、ウグイスさんとの約束の話しをしました。
「そうなの。ウグイスさんもがんばって練習していたの?まひろちゃんも負けないで練習しようね。」お母さんの顔はなみだでいっぱいでした。
まひろちゃんは思いました。おさんぽは、これからはお母さんといっしょにしようと。そして、ピアノも早くうまくなってお母さんによろこんでもらおうと。
【あとがき】
私には、童話について評価する能力がありません。ですが、自分が幼い子供になったつもりで、楽しく書いて行けたらそれで良いのではないかと思っています。ご覧の方で、童話についての知識をお持ちの方がいらっしゃいましたらアドバイスをお願い致します。